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全館床暖房を強くオススメする4つの理由

2023年12月29日

  

悩む人

床暖房って必要?温度調節はエアコンやヒーターで十分じゃない?

床暖房には他の暖房設備には無いメリットがたくさんあるよ!

kumashi

全館床暖房のメリット/デメリットをご紹介します。

注文住宅の購入を考えている方や将来住宅購入を考えている方、リフォームを考えている方、ご参考ください。

1.全館床暖房をオススメする理由

理由① 足元からの冷えが無くなる!

基本的に冷たい空気は下に、暖かい空気は上に移動します。エアコンは温風により部屋内の温度を上げる仕組みですので、冷たい空気が床近くに滞留し、足元が冷えてしまいます。また、家の断熱性能が十分でない場合は窓付近の空気が外気により冷却されたり、床材からの伝熱で冷却されたりするため、いつまでたっても部屋全体が暖まることがありません。

一方で、床暖房は輻射(ふくしゃ)熱と床材の伝熱により部屋全体を均一に暖めます。じんわりと足元から体の芯まで暖めるため、ぽかぽかとして寒さを感じにくくなります。

実際に今(2023年12月)住んでいる賃貸アパートのエアコン+加湿器の部屋の温度を測定してみました!
条件:エアコン温度23℃設定、深夜(0時/2時)に測定、賃貸アパート/築40年程度の軽量鉄骨、8畳フローリング、遮光カーテン有り、加熱式加湿器稼働、外気温は1桁

床の温度が18.7℃であるのに対し、テレビ台の上(床上約30㎝)は23.2℃となっており、たった30㎝の差なのになんと温度差が4.5℃もありました!

これでは足元が冷えてしまいますし、数値上では快適な温度帯でも小さなお子さんにとっては寒い環境になる可能性があります。

   

理由② 健康を脅かす寒暖差の解消

寒い冬の時期。リビングや寝室は暖かいですが、お風呂やトイレ、ウォークインクローゼットが凍えるほど寒く感じたことは無いでしょうか。
このように、家の中で温度差がある場合、ヒートショックを引き起こしたり、寒暖の繰り返しにより身体の負担となったりする可能性があります。
特に、お風呂に入った後に脱衣所で冷えると非常に危険です。

ヒートショックとは温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動すること等によって起こる健康被害のことです。
具体的な症状としては、失神、心筋梗塞や不整脈、脳梗塞を起こすことがあり、最悪の場合「死」につながります。
特に冬場に多く見られ、高齢者に多いのが特徴とされています。

消費者庁によると、2019年度の「高齢者における家及び居住施設の浴槽(不慮の溺死及び溺水)における死亡者数」は 4,900 人になります。高齢者の「交通事故」での死亡者数が2508人ですので、おおよそ2倍の差があります。(詳細は下図参照;消費者庁HPより抜粋)

なお、上記の図には、例えば浴室内で心疾患や脳血管障害等で亡くなった方(病死)は含んでいません。病死を含めると、実際に発生している入浴中の事故は更に多いと推定されています。

全館床暖房にして部屋の温度差を低減することで、このようなヒートショックによる死亡事故を抑えることができます。

   

理由③ 子育てやペット飼育に最適!安心・安全な暖房設備

局所的な暖房設備として、セラミックヒーターやこたつ、ストーブ、電気毛布等が挙げられます。これらの熱源は長時間接していると低温やけどをする恐れがあります。また、ペット等はストーブ前で気付かずに毛を焦がしてしまうこと等も多々あるかと思います。

床暖房は、他の暖房設備と比較して下記のメリットが挙げられます。
 ●熱源が温水等のため、不慮の火災が発生しない(ペットがストーブ前に可燃物を置く…等)。
 ●床の表面温度を約25℃~28℃で設定して体温より低い温度で暖めることで、低温やけどの心配がなくなる
 ●石油ストーブやファンヒーターと違って水蒸気を発生しないこと、温度差が少ないことから結露が発生しにくく、ダニやカビ等のアレルゲンが繁殖しにくい
 ●温風を発生せずに温度を上げるため、アレルゲンとなるハウスダストを巻き上げない
 ●湿度の変化が少ないため、肌の乾燥が軽減される。

子どもを遊ばせるときや、ペットを家に残して外出するときも安心できますね!

  

理由④ 意外と安い!ランニングコスト

悩む人

全館床暖房をするうえで気になるのがランニングコスト。
初期費用がある程度かかるのは仕方がないけど、毎月の支払いが高額にならないかが心配。

床暖房のランニングコストは加熱方式によって変わるんだけど、
例えば温水式だとエアコンと同等以下になるよ!
特に、一条工務店で新築する場合はエアコンよりかなり低いよ!

kumashi

※一条工務店HPより抜粋

熱負荷計算ソフトでの試算値ではありますが(1シーズン約6か月)、一条工務店で高い断熱性と全館床暖房を有する住宅を建てると、エアコン暖房と比較してもランニングコストがかなり低い結果となります。ホントにそんなに安いの!?って感じですね。

私は2024年6月に一条工務店i-smartで家を建てるので、2024年12月頃にリアルな金額を載せていきたいと思います

2.床暖房を検討する際に注意すべきこと

悩む人

オススメ理由はわかったけど、デメリットもあれば教えてほしいな。

注意すべき点をピックアップするね!

kumashi

注意点① 暖まるまでに時間がかかる/長時間つけておく必要がある

床暖房はエアコンとは違う暖め方のため、部屋全体が暖まるまでに時間がかかる場合が多いです。設備の種類にもよりますが、2~3時間程度はかかると考えておいた方がいいでしょう。また、暖まるまでに時間がかかることから、快適に暮らすにはシーズン中は常に床暖房を点けておくことを推奨します。仕事などで家にいない時も暖房がついている状態になるので、非効率的と思う方もいるかと思います。

  

注意点② 初期費用(イニシャルコスト)が高い

一条工務店は全館床暖房が標準仕様ですので追加費用がかかることはありませんが、他のハウスメーカーでは基本的にはオプションです。10畳(5.5坪)で40~80万程度の費用を要することが多いので、全館床暖房にしようとすると30坪住宅で約220万~430万かかることになります。高いね!

  

注意点③ 断熱性能が低いと暖まりにくい/ランニングコストが高くなる

床暖房で暖めても、断熱性能が低い(外に熱がにげてしまう)と暖まりにくく、また、常にエネルギーを消費するため電気代/ガス代等のランニングコストも高くなってしまいます。新築で家を建てる場合は、Q値がどの程度になるのかを試算してもらいながら検討するようにしましょう。

リフォームで床暖房を入れたいと考えている方は、費用にもよると思いますが、断熱性能を高めるリフォームと併せて実施することをオススメします。

  

注意点④ カーペットやラグ等を敷くと効率が悪くなる

リビングや自室等をオシャレにするために、好みのラグ等を敷きたいと思っている方もいると思います。床暖房は床から暖まりますので、床にものが無い方が暖まりやすく、室温もムラもなくなります。家具をたくさん置きたい方や、特殊な床材を使いたい方には適さない可能性があります。

3.全館床暖房を導入する個人的な意見

私が注文住宅を建てる際に全館床暖房を導入しようと思った理由は下記の通りです。

  • できるだけ長生きしたい。パートナーを長生きさせたい。(ヒートショック防止)
  • お風呂やトイレ等を快適にしたい(凍えながら入りたくない)
  • 新生児の沐浴をゆっくりしたい
  • 居住環境はできるだけ快適にしたい

皆さんも是非、全館床暖房の導入をご検討ください。

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